息子の『愛情のコップ』

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息子に折れ線型自閉症の診断をくださった医師のもうひとつのアドバイスは、
「お母さんと離れた事が退行のきっかけとなったことから推測すると、
おそらくこの子はお母さんと離れる事について強い不安を感じている。
お母さんの無理のない範囲でいいからしっかりそばにいてあげてください」
という事でした。

そうです、確かに、母子分離がなかなか難しい子でした。
小さい頃は私がいないと庭にも出ませんでした。
ずっとくっついているのがしんどくて、
息子が幼稚園に入る前は私、良く泣いてました。

でも、ニコニコくっついてくる息子はかわいくて、
下ができなかったのもあって、二人の時間はとてもたくさんありました。
絵本もたくさん一緒に読み、家の本棚に200冊近くになりました。


でも、まだ足りないんだな~、と。
息子の大きな大きな『愛情のコップ』が満たされる事はあるんだろうか。

愛情のコップ、というのはご存知の方が多いと思いますが
育児の文脈で良く使われる言葉で、
その子に必要な量の愛情が入るだけの大きさの入れ物です。

そのコップの大きさは人によって違っていて、
少しの愛情で一杯になる人もいれば、
降り注ぐほどの愛情でないと一杯にできない人もいると言われます。

(私の愛情のコップは結構小さいです、
ちょっと構ってくれたら大丈夫。夫も小さいと思います。)


ずっとママだいすきとくっついてくる息子、
9歳になってもおんぶに抱っこ、コチョコチョにヨシヨシ、
朝の忙しいときでも、私が食卓に付かないとなかなか食事を始めません。

もう身長140cmを超えているのに抱っこが大好きなので、
もともと腰に故障がある私は
筋トレを続けて息子の体格に体力を合わせています。

今回の診断と、今までの経験から、息子の愛情のコップサイズを再検討。

再検討の結果、息子の愛情のコップサイズは「ザル」だという可能性が示唆されました。
なんせ一方的に攻めてくる積極奇異型です。
今までの経験から、彼には愛情について「満足」という言葉がありません。
私は壊れない範囲でなるべくザルに水を注いでいこうと思います。

エーリッヒ・フロムの著書「愛するということ」によると、
愛のエネルギーって、自分から積極的に注げば注ぐほど増えて、
その恩恵を一番受けるのは自分なんだそうで。

ほんとだと思おう。。。


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