BLW、大変だったところ、悩んだところ

離乳食を調理中 BLW (Baby Led Weaning)

うちの息子の離乳、2012年ごろ、BLW(Baby Led Weaning)で行いました。

理論や方法にややこしいこともなく、楽なので始めたのですが、
実際やってみると、大変だったこともありました。
その辺りについて書きます。

BLWは、親が子供の口に食べ物を運びません。
赤ちゃんの前に、赤ちゃんの手で食べやすいように準備した食事を置き、
自分で自由に食べてもらいます。

まだ人間社会のしきたりを学習し始めたばかりの赤ちゃんの意思に任せますので、
食べることも食べないことも(理由が謎なことが多い)
食事としてではなく、手から離すとどうなるか調べるなど、
赤ちゃんの物理的実験に使われることもあります(汗)

食べない時期は良くありました。
その場合、特に機嫌が悪いとかではなく、ただ食べないということが多かったです。
プチトマト3つだけでごちそうさまとか。
息子は8ヶ月くらいで「ごちそうさま」の合図をお手々パチパチでしてくれるようになっていて、
自分から笑顔でパチパチしてくれるので、彼の意思は非常にわかりやすかったのですが、

「どうしよう(困惑)」感はやっぱりありました。
せっかく作ったのに、という気持ちが出ますし、
赤ちゃんは自分で食欲をコントロールしている、と本で読んではいても、
食べてくれないと、やはりそれなりに不安でした。
体重は標準以上に増えていたので、母乳からエネルギーを摂れていたのだと思いますが、
それでも、子供が栄養を摂っていない様を見ると親としては気持ちが落ち着かないですね。
理屈では落ち着かない、本能から来る感情なんだろうと思います。

そして、「散らかし」も、結構ありました。
ぐちゃぐちゃしたものを机の下に落としたり、
コップを倒したり。

慣れてくると食事の前にはベビーチェアの下に新聞を敷き詰めて、そのままポイ、
という余裕が出てきますが、
それでも下に敷いてあるラグまで浸みてしまうことが良くあり、
数日に一度、洗濯機で丸洗いしていました。

でも、BLWの本には、手から顔からスパゲッティのミートソースまみれになっている赤ちゃんが
マスコットキャラのように出てきますので、
それを見て、少しは心の準備ができていた気がします。

それから、これはBLWの本には出てこず、私が悩んだことなのですが、
息子は歯がおおよそ生え揃うまで、合い挽き肉と鶏胸肉の料理が苦手でした。
煮込んだ鶏手羽元や豚肉のスライスを焼いたものなど、
多くの肉料理はゆっくりカミカミしてそのうち飲み込んでしまうのですが、

ミートボールや蒸し鶏などは、いくらモグモグしても、
最後にはお肉の繊維状の部分を吐き出してしまいました。

通常の離乳食メニューには挽き肉のメニューが出てくるのに、
息子はどうして食べられないのか、謎でした。

これは、後から考えると、母乳の飲み方を残しつつ固形物を飲み込もうとしていたからではないかと思います。
息子は哺乳瓶を受け付けないタイプの赤ん坊で、産後の一時期以外はほぼ母乳で過ごしています。

母乳を飲むとき、赤ちゃんは舌と上顎で乳首挟み込むようにして母乳を絞り出し、
そのまま舌の吸引圧で喉の方へ母乳を運びます。

そのやり方が残った状態で固形物を食べようとすると、舌は上顎に着いた状態になります。
舌で噛んでドロドロになった食べ物を、舌の隙間から喉の方に吸い寄せる形になります。

そのため、まだ歯が発達していないうちは、舌と上顎の隙間を通り抜けられない、噛みこなせないお肉の筋が飲み込めず口に残ってしまったのではないか、と考えられます。
息子の残した挽き肉を見て、合いびき肉は意外と、固めの牛の筋が残るんだなあと気付きました。

ただ、口腔の仕組みから考えると、この舌の間から吸い込む飲み込み方は、
実は理想的な飲み込み方でもあるそうです。

こちらの本の著者の山下久明先生は歯科矯正を専門にされている方なのですが、
先生の研究からは、実は舌は大人になっても上顎についているのが正常な位置なのだそうです。
飲食物を嚥下する際も、そうなっているのが良いのだそうです。
現代人は舌が上に付かず位置が低い場合が非常に多いそうで、さまざまな不調につながっているとか。
そちらについては、また次回書こうと思います。

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