積極奇異型な息子、デジタル端末とも「程よい距離」を取りたい

PCとこどもたち kiyochanとADHD

息子の小学校は、今年の4月から児童一人一台ずつノートPCが貸与になりました。

毎月端末保障費が数百円かかっているので、もし6年間借りたら、
自分で買うよりも高くなるかもしれません(わあ)

担任の先生がおっしゃるには
「みんなPCに取り憑かれている」
というほど、子どもたちはPCがスキスキなようで。

息子も多分違わず、
特に、学校が遅くなり疲れているときなどは
他の用事ができないのに、
ずっとPCに向かって何か見たり打ち込んだりして、困ってしまうときがあります。
そんなときは、もう先にお風呂に入れて、簡単に夕食を摂らせてしまったりします。

息子、その分上達もしているようで、
最近はプレゼンソフトで、学校の休憩時間にクラスメートとやる
レクリエーション用のクイズショーなどを作ったりもしています。
子供は上達が早いですね(笑)

デジタルデバイスは便利で、子供の創造的活動を支援するものである一方、
受動的すぎる使い方や、長時間の使用が子供の成長や生活に悪影響を及ぼすとも言われます。

一般的に、発達障害の子はネットやデジタルコンテンツが好き、
と言われ、依存症など問題が起こる確率も高い、と聞きます。

インターネット依存傾向と発達障害傾向の関連性について
-ADHD傾向に関する探索的調査-
大久保 純一郎

子どものスマホ・ゲーム依存


その原因について、まとめました。

自閉症スペクトラムの子にとってデジタルは快適空間になりやすい

自閉症スペクトラムの子は対人関係の困難や感覚の問題を抱えている場合が多く、
そのため現実の環境で辛い思いをしたり、不適応に陥っている場合があります。

リアル世界で我慢を抱えている子供たちにとって、デジタルの閉じられた空間は
不快な要素が少なく、また一人で伸び伸びと過ごせる場所である場合があります。

また、自閉症スペクトラムの持つこだわりや反復行動についても、
デジタルコンテンツは相性が良いようです。

例えば、ゲームならあるアイテムを取るといつも同じ結果が起こるなど
予想を裏切らない同じ事が起こります。

また相手が人間であれば飽きられてしまうような繰り返しでも、
デジタルコンテンツは疲れず文句も言わず、子供にずっと付き添ってくれます。

自閉症スペクトラムの息子も
新しいアプリにふれたときは、まるで重箱の角をつつくように
実際に使うのかどうか分からない機能をずっと面白がっていじっている事が多いです。

デバッガーとかになったら楽しいのかなあ。

ADHDの子にとってデジタルはドーパミンの宝庫

ADHDは脳内伝達物質のドーパミンやノルアドレナリンの活動が不足して起こる
とされています。

そのため、ADHDを持つ人は、ドーパミンを放出させてくれるような行動や物に
依存してしまう危険性が高いと言われています。
そのため、ADHDの子は、簡単にドーパミンを放出させてくれる
ゲームやインターネットコンテンツに依存しやすくなります。

また、デジタルの特性であるレスポンスの速さはADHDの子の多動性・衝動性とマッチし、
リアルな環境の物をつまらなく感じさせてしまいます。

また、ADHDの子は特性のために対人関係や生活で困難や不適応を抱えている場合も多く、
デジタルが逃げ場となり、さらにはまり込んでしまう可能性もあります。

ADHDな私、はい、はまり症です。
私はゲームでした。
女子でしたが、小3からゲーム雑誌を購読していましたし、
ほとんど友人関係が形成できなかった高校時代、唯一付き合えた少数の女子はみなゲームオタクでした。
そして、今はお酒が大好きです。

発達障害の子はデジタルとほど良い距離感を保てるのか

結論から言えば可能です。
デジタルに逃げ込まなければ心が守れないような
社会的不適応を起こしていなければ、子どもたちは依存行動に逃げ込まずに済みます。

学校で傷つきやすいタイプの子が自分を守るため不登校になるように、
デジタルへの依存も、実生活から自分を遮断して心や体を守る、自己防衛のための行動だと言えます。

そのため、リアルの生活がしんどい状態のままでデジタルを断ってしまうのは、
子供の安心安全な居場所を奪い、心を壊してしまう結果に成りかねません。
子供がなぜデジタルにはまり込んでいるか、子供と対話し、姿を見つめて理解し、
子供を守る環境作りをする必要があります。

※この記事を書いていて、以前
「ビル・ゲイツはアスペルガー症候群でこだわりや癇癪の強い扱いにくい子供だったが、
親が努めてキャンプなど社会性を高めるアクティビティに参加させたため、高い社会性が育まれた」
というような日本語の記事を読んだ事があったので元記事を探してみたのですが、
彼が診断を受けた、という典拠が見つかりませんでした。
実際は診断を受けたことはなく、
ネット上を中心に推測で言われているだけのようです。https://www.masslive.com/real_learning/2010/08/bill_gates_aspergers_syndrome_and_your_gifted_child.htmlBill Gates, Asperger’s Syndrome, and your gifted child

さて、発達障害のもともとの傾向として
デジタルに心が傾きやすい事実はありますが、
生きやすい、主体的に参加を楽しめる生活環境を整えることで、
依存へは至らず、ひとつの日常的な活動に収められる可能性は高くなるでしょう。

上記で述べた各発達障害とデジタルの関係性のように、
それぞれの特性とマッチしているからこそはまりやすいので、
そこを活かした使い方をすれば、デジタルデバイスは子供の能力や自信を引き出し、
気長にたゆまず子供に付き添ってくれる良きサポーターとなってくれる可能性も大いにあります。

各発達障害ごとの特徴や特性は、障害名ごとにまとめた目安であり、
実際は子供さんひとりひとり違います。

ひとりひとりを十分に見つめて考えてあげる必要が絶対的にあります。

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